Vine Linux 2.xのカーネルを再構築するには

 カーネル再構築の際、設定が不適切であったりするとシステムが起動しなくなる恐れがある。そこで、まずは起動ディスクを用意すること。作成していない場合はブートディスクを作成するにはを参照してほしい。

 Vine Linux 2.1.5でカーネルを再構築するには、まずrootでログインしてカーネルのソースディレクトリに移動し、カーネルのパラメータを設定する(カーネルのパラメータを設定する際のツールを参照)。

# cd /usr/src/linux
# make menuconfig ←configまたはxconfigでも可

 パラメータの設定が終了したら、以下のコマンドを実行する。

# make dep ←依存性の設定
# make clean ←ツリーソースの作成
# make bzImage ←カーネルを構築
# make modules ←モジュールの構築
# make modules_install ←カーネルモジュールのインストール

 ノートPCなどでPCMCIAを使う場合は、/usr/src/linuxの下にあるpcmciaのディレクトリ(Vine Linux 2.1.5の場合は/usr/src/linux/pcmcia-cs-3.1.28)に移動して、以下のコマンドを実行する。

# cd pcmcia-cs-*
# make config
# make all
# make install

 また、SCSIを使用する(ルートパーティションがSCSIのHDD上にある)場合は、以下のコマンドを実行する。

# /sbin/mkinitrd /boot/initrd-カーネルのバージョン.img カーネルのバージョン

 Vine Linux 2.1.5の場合は2.2.18-0vl4.2なので、

# /sbin/mkinitrd /boot/initrd-2.2.18-0vl4.2.img 2.2.18-0vl4.2

となる。このファイルは、/etc/lilo.confの「initrd=」の行で指定する。

 ここまでの作業が終わったら、vmlinuz-カーネルのバージョンを以下のコマンドで/bootにコピーする。例えば、2.2.18-0vl4.2のカーネルならばvmlinuz-2.2.18-0vl4.2となるが、念のためオリジナルのカーネルは別の名前で保存しておくといいだろう。

# /sbin/installkernel 2.2.18-0vl4.2 arch/i386/boot/bzImage System.map

 後は、/etc/lilo.confを修正してliloコマンドを実行すれば終了だ。